なぜ人は挑戦を恐れるのか?脳科学で読み解く“行動のブレーキ”の正体
やりたいのに動けないのは、意志が弱いせいじゃない
「挑戦したいのに、なぜか一歩が踏み出せない…」
そんな経験はありませんか?
- 今じゃない気がする
- うまくいかなかったらどうしよう
- 失敗して恥をかきたくない
こうした思考の裏にあるのは、あなたの「意志の弱さ」ではありません。
実は、脳があなたを守ろうとしている反応なのです。
そしてこの反応は、誰にでも起こります。特に「真面目で責任感が強い人」ほど、強くブレーキがかかる傾向にあります。なぜなら、失敗や他人の評価に対するリスクを、脳が過敏に察知してしまうからです。
脳が“挑戦=危険”と判断してしまうワケ
人間の脳には、「現状を維持しよう」とする本能があります。
変化=リスク と捉えるこの仕組みは、私たちが生存していくうえで必要なものでした。
脳の中でも「扁桃体(へんとうたい)」と呼ばれる部位は、危険や不安をいち早く察知して、私たちを“止める”ように働きます。
- それは危険かもしれない
- やめておいたほうが安全だ
挑戦や新しいことに対してこのようなブレーキがかかるのは、脳があなたを守るために作動している自然な反応なのです。
たとえば、新しいプロジェクトの提案をしようとするとき。頭では「やったほうがいい」とわかっていても、心の奥で「恥をかいたらどうしよう」「否定されたら嫌だ」とブレーキがかかる。
脳はあなたの未来を守るために、過去の不安を引っ張り出してくるのです。
実体験:脳のブレーキで動けなかった私の過去
私自身、脳のブレーキに苦しんでいた時期がありました。
高校時代、野球部で大切な場面になると、「失敗したらどうしよう」「期待を裏切りたくない」という思考がよぎり、動きが鈍くなることがあったのです。
本番に弱い。チャンスで逃げる。
──でも、今なら分かります。
それは性格ではなく、脳の使い方の問題だったということが。
こうした「脳の反応」は、放っておけばパターン化します。「またどうせダメだろう」と思うクセが、行動の足を引っ張るのです。
SBTで脳に「挑戦OK」のスイッチを入れる方法
SBT(スーパーブレイントレーニング)は、脳のブレーキを理解し、乗り越えるためのトレーニングメソッドです。
ポイントは3つ:
- 「今、不安を感じているのは“脳の反応”だ」と気づくこと
- 安心感を与える言葉・映像・動作を日々インプットすること
- 不安を抱えながらでも、小さな行動を積み重ねること
脳は繰り返しによって安心を学習します。「挑戦=安全」と認識させることで、あなたの行動は自然に変わっていきます。
たとえば、
- 朝に「今日やること」を口に出してみる
- 昨日より一歩だけ前に出る
- 不安を感じたら深呼吸して「これは脳の反応だ」とつぶやく
こうした小さな積み重ねが、脳の安全回路を再構築していく土台になるのです。
挑戦できる脳は、誰でも手に入れられる
あなたの脳が、あなたを止めようとするのは当たり前です。
でも、その反応に気づき、仕組みを知れば、乗り越える力を手に入れることができます。
未来を変えるのは、特別な才能ではなく、脳への「意識」と「使い方」の違いです。
あなたの中にあるブレーキは、あなたの“可能性を守ってきた証”でもあります。
そして今、そのブレーキを手放し、あなたらしい挑戦のアクセルを踏むときです。
私がそれを体感し、そして今、多くの挑戦者たちがそれを実践しています。